外国人を取り巻く環境変化

環境変化
  1. 外国人の入国制限が次の3段階で徐々に緩和されてくる。2020年9月
  2. 防災・医療現場で「やさしい日本語」を使う動きが広がっている。2020年9月
  3. 「特定技能」資格の現状 2020年10月
  4. 外国人職場環境改善の動き 2020年11月
  5. 就労条件の緩和について 2020年12月
  6. 2021年に注目したい点は? 2021年1月
  7. 働き方改革について 2021年2月
  8. 入管手続きのデジタル化 2021年3月
  9. 難民認定に注目 2021年4月
  10. 中長期在留資格の内訳と実態 2021年5月
  11. 梅雨の季節がやってきた 2021年6月
  12. 会社に求められる働き方 2021年7月
  13. 技能実習で「思いやりの心」2021年8月
  14. 日本は外国人労働者からフラれる? 2021年9月
  15. 外国人の子供に厳しい日本語教育 2021年10月
  16. 水際対策はいつ緩和される? 2021年11月
        1. 2021年11月2日の新聞記事より「新規入国 水際対策を緩和」
  17. 特定技能の受入れ拡大策について 2021年12月
  18. 2022年の注目点は? 2022年1月
  19. 技能実習生への暴行事件 2022年2月
  20. 真面目で優秀な外国人に来てほしい 2022年3月
  21. ウクライナ避難民の受入れ 2022年4月
  22. 特定技能外国人の動向 2022年5月
  23. 外国人材保護の動き 2022年6月
  24. 外国人の就労実態調査 2022年7月
  25. ゆでガエル症候群 2022年8月
  26. 水際対策の緩和遅れ 2022年9月
  27. 国際競争力を高めるために 2022年10月
  28. 円安の影響 2022年11月
  29. 技能実習/特定技能の制度改定 2022年12月
  30. 2023年の注目点は? 2023年1月
  31. 人手不足を補う外国人 2023年2月
  32. 出生急減【少子化は本当にヤバい】2023年3月
  33. 外国人就労に追い風 2023年4月
  34. 技能実習/特定技能制度の見直し 2023年5月
  35. 外国人に選ばれる環境整備 2023年6月
  36. 日本語教育の重要性 2023年7月
  37. 介護分野も人手不足が深刻 2023年8月
  38. 日本は外国人に選ばれる国になれるか 9月
  39. 介護人材獲得競争 2023年10月
  40. いよいよ技能実習新制度へ 11月
  41. 外国人が選ぶ・捨てる企業 12月
  42. 2024年の注目点は? 2024年1月
  43. 外国人長期就労の要件 2024年2月

外国人の入国制限が次の3段階で徐々に緩和されてくる。2020年9月

コロナ禍の終息がなかなか見通せない中、出入国制限が徐々に緩和される動きが出てきました。次の3段階で検討されています。
1.ビジネス往来:ベトナムやシンガポール等感染状況が落ち着いている国に限定して入国再開の見通し。10月から拡大される。
2.中長期資格者:現在は永住者や一部の教員、医療関係者に限り容認されているが、10月から1日1000人を上限に制限が緩和される。PCR検査陰性が証明され、行動計画を提出し、公共交通機関を使わないことを条件に入国後2週間の待機措置が免除される。
3.短期滞在:現在も原則禁止。解除時期は未定。

防災・医療現場で「やさしい日本語」を使う動きが広がっている。2020年9月

1995年の阪神淡路大震災において、日本人が使う言葉が十分に理解できず、必要な情報が得られない外国人が多かったことを教訓に、「やさしい日本語」を活用する動きが広がっています。
 特に防災や医療の現場で安全や健康に関わる緊急な情報を簡単な表現を使って外国人に確実に伝えるのが狙いです。台風/地震時の避難所やコロナ検査をする医療機関などで活用しています。
 例えば次のような表現です。「避難所」➡にげるところ、「暴風」➡風が強くなる、「満潮時の高波に注意して下さい」➡海の水が増えることに十分に気をつけてください、「体温を測定します」➡熱を調べます、「結果は後日電話でお知らせします」➡あす結果がでます。電話します。

「特定技能」資格の現状 2020年10月

昨年4月に新たに加わった在留資格「特定技能」、介護や外食など14業種の比較的単純労働を対象に深刻な人手不足を補う目的で発足しました。
 賃金が日本人同等と以上/転職が可能/在留期間が5年間に伸びるなど技能実習制度に比べて魅力的な資格ということですが、伸び悩んでいます。今年4月までの1年間で約5万人を目標にしていたところ、2月中旬で3千人にも満たず、4月末で5千人弱、6月末になっても6千人止まり。
 コロナ禍の影響もあるでしょうが、日本語能力に加えて業種ごとの特定技能評価試験のハードルが高く、また現地の送出機関の整備も遅れているようです。
 また、受け入れ側の日本企業にとっても、仕事面だけでなく、公的手続き、住居確保、生活に必要な契約など日本で不自由なく生活できるように支援するよう義務付けられているため、その分の時間と経費が重荷になってきます。
 ちなみに現在6千人の特定技能者のうち、大多数は技能実習2号から資格変更した者です。この方たちは試験が免除され、かつ一定期間日本に暮らしていたので企業側が負荷する生活支援も少なくて済みます。
 コロナ禍が落ち着くにつれて人手不足の問題が深刻化していきそうですが、特定技能制度を軌道に乗せるための新たな施策や制度が今後どのように見直されるか注目です。

「特定技能合格者 ようやく来日」10月24日
アジア6か国で特定技能評価試験が実施されていますが、新型コロナの影響で現在約8千人弱の合格者が入国を足止めされています。内訳は、業種別に介護4千人弱、飲食料品製造2千人弱、農業1千人弱、外食1千人弱。国別ではフィリピンとインドネシアが多く、それぞれ3千人前後。
 ただ、今月に入ってようやくカンボジアから介護分野の合格者が来日し、今後のコロナ禍を見極めながら徐々に増えていくことが期待されます。
 特定技能資格は、技能実習制度にはないメリット(就労期間が5年と長く働くことができ、転職が可能、日本人と同等以上の報酬が得られる)があるため、試験に合格した外国人は大いに期待しているでしょうし、労働力不足を解消したい企業側にも意欲のある外国人を受け入れるメリットは大きいのではないでしょうか。

外国人職場環境改善の動き 2020年11月

 2019年に労働基準監督署が外国人労働環境を調査した結果、技能実習生が在籍する7割超の受入事業所で、労働時間超過、安全基準遵守違反、割増賃金不払い等の労働基準関係法令違反が認められました。「日本はビジネス上の人権侵害が横行している」という海外からの批判が今でも続いている中で、大企業を中心に企業イメージが低下し経営悪化につながらないよう、職場環境を調査・改善する動きが出てきています。例えば、A社では人権団体ASSCが運用するスマートフォンアプリを社内に掲示して働く外国人の生の声を直接人権団体に伝える仕組みを取り入れたり、B社では国内外の外国人雇用の実態調査を踏まえて人権に関する勉強会を開いたりしています。また、国際協力機構JICAにおいても「責任ある外国人労働者受入プラットフォーム」を設立して快適に働くための情報を提供し、また実態調査を踏まえて改善策を提案する等の活動を始めています。
 技能実習生は日本で学んだ技術を母国途上国に移転して発展に寄与する役割がありますが、多くは受入事業所側が安価な労働力を確保する手段として活用しているのが実態と言われています。技能実習生はその多くが母国の送り出し機関に多額の借金をして日本にやって来ており、その返済を終え豊かな生活を迎えるためには劣悪な労働環境でも我慢して働かざるを得ない苦しい立場ではないでしょうか。
 新たに加わった特定技能は、その反省を踏まえて、母国政府と協力覚書を交わして仲介する業者から悪質なブローカーを排除するとともに、受入事業所側に対しても職場環境から生活面まで幅広く支援する計画を作成し実施報告を義務付けることにより、外国人が安心して働ける仕組みを取り入れています。
 コロナ禍が収束してくれば当初の35万人受入れ計画に向けて動き出すことになります。特定技能制度が外国人と受入事業所の双方でWIW-WINの関係を構築し、共生社会が進化していく動きに注目したいと思います。

就労条件の緩和について 2020年12月

 先月群馬県で起きた家畜窃盗事件はたいへんショッキングなニュースでしたが、在留カード偽造に手を染める事件など、外国人トラブルが増えています。コロナ禍の影響で職を失った外国人が安定した生活を送れなくなっていることが主な背景にあり、犯罪を未然に防止する対策が急務です。
 そのような中、在留資格ごとに厳格に定められている就労条件を緩和し、働く能力や意欲のある外国人がもっと柔軟に働ける環境整備が進められています。例えば技能実習生については転職できない決まりになっていますが、観光業や運輸業に従事しやむなく解雇された場合、人材難で苦しむ農業や漁業などの別の業種へ転職できる特例(4月以降)が設けられています。また、帰国できない短期滞在者についても原則として就労できませんが、資格外活動許可を得てアルバイトをすることが認められています。
 ただ、政府がこのような緩和策を打ったとしても日本語能力が不十分な外国人に伝わらなければ意味がありません。外国人に関わる日本人には情報を積極的に発信して彼らを支援していく責任がありますし、困窮している外国人の方から気軽に相談でき、かつ正しく理解できる体制ができていることも重要です。

2021年に注目したい点は? 2021年1月

 今年は、外国人を「生活者」と捉えて受入れる社会を実現させるために、「外国人に寄り添った受入れ環境」をどのように備えていくのかという点に注目したいと思います。
 その背景ですが、2年前に「特定技能」という在留資格を追加して現業の労働力不足を外国人で補うという新たな受入政策がスタートしました。計画通りの受け入れが実現すれば、技能実習生と合わせた現業の労働者は在留する外国人全体の25%超(約73万人)になると見込まれています。政府は「外国人材受入れ・共生のための総合的対応策」という青写真を示しており、今後は新たな受入れに対応した多面的な環境を具体的に整備していくことになります。
 技能実習生でお分かりの通り、現業に携わる外国人の多くは、他の就労資格(技術・人文知識・国際業務や高度専門職など)に比べて日本語や日本の生活に慣れていません。そのため、職場では生活指導員や支援実施者が責任をもって支援する義務が課され、生活の場面でも地方自治体等で適宜適切な支援体制を充実させる動きが進行しています。しかし、「技能実習生に対する長時間労働や人権侵害、雇止めや解雇で生活が困窮」といった問題がしばしば起きている現状において、特定技能等の現業就労を順調に軌道に乗せていくためには彼らを支援する体制をさらに充実させることが不可欠です。
 「外国人に寄り添った受入れ環境」を整えるには、青写真や仕組みを構築した後、現場の様々な場面で活躍できる「人」を適材適所に揃えることこそ重要で難しい部分です。PDCAを回しつつ環境を整えていく過程に注目していきたいと思います。

働き方改革について 2021年2月

 日本人の人口が減少傾向に転じて7年ほどが経ちました。少子化は2050年になっても止まらず就労人口も減り続けると予測されています。総務省の統計によると、2020年現在の総人口は約1億2千万人から2050年には約9千5百万人へ、生産年齢人口も約8千5百万人から約5千万人に減少することになります。当然のことながら、このままでは今の経済規模は維持できず縮小という状況に陥ってしまうため、政府としては「働き方改革」という施策を掲げて何とか歯止めをかけようとしています。
 具体的には、①IT/AIといったシステムを導入して一人当たりの生産性を高める、②高齢者や女性が働きやすいように就業環境を整えて働き手を増やす、③外国人が日本で働ける就労資格を増やして労働力不足を補う、といった改革が打ち出されています。
 「コロナ禍が終息して経済活動が復活してきたら人手不足で慌てることになりそうだな」と感じているとしたら、①②③の成功体験に目を向け、チャレンジできそうな新たな仕組みを検討してみるなど、就労人口が減っていくという現実に目を背けず、身近な問題として捉えて行動に繋げて行くことが重要になってきます。
 とは言っても、今までバリバリの正社員中心で会社を築き上げてきた企業が、これらの対策を受け入れて改革を進めるにはハードルが高いと感じるのが現実ではないでしょうか。例えば、プライベートより会社生活優先、人間関係重視、アナログ思考、阿吽の呼吸、高度成長時代の成功体験、男性社会など、今の時代には受け入れ難い体質が残っていればなおさらでしょう。
 ただ、企業の経営者として、「今までうまくやってきたから変えなくても何とかなる」と高を括っているとしたら、「ゆでガエル」になりかねません。少子化の危機感を自分に降りかかってくる火の粉として真剣に捉えることができるかどうかが新たな行動へのカギになりそうです。

入管手続きのデジタル化 2021年3月

 「在留資格を更新したり変更したりするのに申請書を持ってわざわざ入管まで足を運ぶのはめんどう」と感じている方は多いのではないでしょうか。特に年度末は留学から就労への変更申請が集中するなど、入管窓口が相当混雑して何時間も待たされる時期です。
 そんな中、申請者本人がパソコンやスマホからオンライン申請ができるようにする計画が進められています。実施時期はまだ確定していませんが、4月以降の近い将来になりそうです。(現在は、外国人が所属する企業や団体の職員のみが代理でオンライン申請することができます。)
 ただし、気を付けなければならないのは、オンライン申請によって便利になるとは言っても、なりすまし等の偽装申請を見逃さないように本人確認の手続きを厳しくして、厳格な資料をいくつも要求されることがあるかもしれません。申請不備のために差戻されて手間取ることがないように申請の要領を十分に確認して準備を進めなければなりません。
 オンライン申請に慣れるまでは行政書士等の専門家のサポートがあれば安心でしょう。

難民認定に注目 2021年4月

 入国管理局に外国人の収容施設があるのをご存じでしょうか。退去強制となった不法滞在者や難民認定を申請中の外国人を収容する施設です。そこでは保護されるというより監禁に近い扱いを受けるらしく、国際的に問題視されているようが、そもそも日本は難民を認めるための要件が厳しく、認定率が1%にも満たない状況です。ただ、認定が不許可になっても申請を繰り返し、強制送還を免れるため、結果として収容期間が長期化していることも話題になっています。
 ちなみに、難民と認めてもらうためには、申請者が「人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有すること」、かつ「国籍国から直接日本に逃れてきた者であること」、かつ「国籍国の保護を受けることができない、又はそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まないこと」という厳格な要件を満たさなければなりません。
 難民認定が厳しく収容が長期化するという問題に対して、政府は今年の2月に入管法改正を決定しました。主な改正点は、①逃亡等の恐れがなければ、家族や支援者の監理下におかれることを条件に施設外で生活できること、②国籍国の紛争から逃れてきた場合でも難民認定の要件に加えること、③仮に強制送還となっても「在留特別許可」を本人自ら申請できるようにする、④難民申請は2回までとし、それ以降は強制送還とする、というものです。
 このような状況下、行政書士はどのような役割が期待されるのでしょうか。先ずは、許可/不許可の行政処分を初回の申請で確定できるよう申請手続をバックアップすることが考えられます。難民の要件を証明するための資料をできるだけ集めて、本人の事情を申請書に正確に反映するという役割です。そして、万が一不許可とされたときは、特別の研修を修了した行政書士が代理して行政不服審査法に基づく不服申立てを行い、入管庁担当者に口頭で意見を述べる場面に立ち会うことも可能です。ただし、最初の申請手続において行政書士が関与していなければならず、関与なく申請者本人が単独で行った場合は不服申立てを支援することはできません。

中長期在留資格の内訳と実態 2021年5月

 今後も豊かな生活を継続し高めていくためには、少子高齢化/労働力不足の問題を避けては通れず、政府は「働き方改革」という基本方針を立てて何とか乗り切ろうとしています。
 外国人が日本で働ける機会を増やすという施策も「働き方改革」一つで、2年前に特定技能の在留資格を新設して単純労働を担う外国人にも在留の門戸が開かれました。
 直近の報道によると、特定技能の外国人は今年2月の時点で昨年同期比の7倍に増え、2万人超に達したようです。新設当初34万人の受入れ計画には未だ程遠いものの、特に建設や介護などの分野では人手不足が深刻なので、コロナ禍が終息すれば、海外からの人流が加速すると見られています。
 また、日本に住む中長期在留外国人ですが、欧米各国で話題になる移民とは異なる存在なのでしょうか。移民の定義は「永住を意図して他国から移り住んだ人」ということですので、在留資格で言えば、永住者/特別永住者/日本人の配偶者等/定住者が該当しそうです。統計調査によると、今の中長期在留外国人のうち5割超はこれら在留資格であって、日本人の約1%、100人に1人が移民ということになります。入管管理上、入国審査時には永住権を取得することはできませんが、日本に長く暮らしその後永住を意図する外国人は相当数いるということになります。
 入管管理上の基本方針は「移民政策はとらない」、「単純労働者は積極的には受け入れない」ということになっていますが、日本に住む外国人の約半数が移民であり、かつこれから単純労働者も増えていくという状況にあっては、今の実態と将来ビジョンに沿った方針への見直しが課題になりそうです。
 特に、日本語や日本文化に慣れていない単純労働者が増えていくことのマイナス面が懸念されます。すでに日本各地で問題が燻っているようですが、彼ら外国人が日本に馴染めず、また日本人と対等に扱ってもらえないために社会的に孤立し、失業・貧困に陥りかねません。生活保護の負担が増え犯罪が増加するといった社会問題となって彼らを排除する動きにつながってしまいます。
 このような事態を招く前に、関係する民間企業や団体および外国人本人の自助努力に頼るのではなく、政府主導のもとで強力な教育支援体制が求められます。
 例えば、日本語講座や日本文化を学ぶ市民教育を充実させて定期的に理解度評価を義務付けること。日本語や日本の習慣に深く関わり日本人とのコミュニケーション力が高まることによって、日本で成長したいという期待と自ら行動する積極性が芽生え、地域社会からの孤立を防ぎ、共生する社会につながっていくのではないでしょうか。
 外国人を取り巻く環境の動きを注視し、行政書士として外国人との共生社会づくりの一翼を担って行けるよう積極的な活動を心掛けたいと思います。

梅雨の季節がやってきた 2021年6月

 雨には、いろいろな表現があることをご存じでしょう。この時期は「梅雨(つゆ)」や「五月雨(さみだれ)」、降り方で言えば「小雨(こさめ)」、「小糠雨(こぬかあめ)」、「天気雨(てんきあめ)」、「長雨(ながあめ)」、「通り雨(とおりあめ)」と来て、「豪雨(ごうう)」、「ゲリラ豪雨」、最近話題の「線状降水帯(せんじょうこうすいたい)」という災害につながる言葉も加わりました。
 この雨の一例からもわかる通り、日本人には個々の違いを感じて繊細に表現する豊かな感性が備わっていると思います。
 さて、相手を思いやる気持ちを「遣らずの雨(やらずのあめ)」という言葉で表現することがあります。例えば次のような場面です。ある時Aさんのところに友人のBさんが訪ねてきました。用事が済んだのでBさんが帰ろうとしたとき、突然雨が降り出しました。するとAさんは「遣らずの雨ですね」とBさんに言いました。AさんはBさんに「もっと長く居てほしい、友人が帰るのが寂しい」という気持ちを「遣らずの雨」つまり「帰ろうとする人を引き留めるかのように雨が降ってきたよ。」と伝えています。
 このように、相手を思いやる文化を持っていることを私たち日本人は誇らしく思いますし、外国人にも伝わるのであれば、日本への関心が深まり、これからもっと日本で豊かに暮らしていきたいと思ってもらえるのではないでしょうか。
 今夏開催予定のオリンピック・パラリンピックですが、「おもてなし」がキーワードの一つになっています。「おもてなし」とは損得勘定なく相手を気遣うやさしい気持ちで接すること、「おもてなし」の心を世界中の人々に直接アピールできる絶好の機会ですが、残念ながらコロナ禍が邪魔をしています。
 でも、その心は日本人が昔からずっと持ち続けてきたものであって、相手を気遣うやさしい気持ちで接することは、外国人との共生社会を発展させる上で大きな力になるものと確信しています。

会社に求められる働き方 2021年7月

日本の伝統的な雇用形態は「メンバーシップ型(就社)」と言われています。①新卒者を定期に一括採用した後、②年功序列的に昇進し、③定年まで終身雇用するといった特徴があります。新卒者は将来を担う有望な人材として、手取り足取り先輩社員から指導を受け会社内で強い信頼関係が築かれていきます。会社で身を粉にして働き出世することに生き甲斐を求め、定年まで会社に忠誠心を尽くすという働き方がその典型です。ただし、任される仕事は必ずしも本人の希望に沿ったものとは限らず、会社都合で強制的にやらされることが多いのも事実です。どちらかというと会社の方が個々の従業員よりも強い立場となるため、個々の従業員は会社優先を強いられ、働く場所も指定され、時には残業等でプライベートを犠牲にすることもしばしばです。
 一方、海外の雇用形態は「ジョブ型(就職)」が主流です。日本でも平成から令和にかけて浸透してきましたので、若い世代にはこちらの方がポピュラーかもしれません。少なくとも仕事内容は入社前に明確に示され、その内容を合意した上で働くことになります。①必要な時期に不定期に採用し、②勤続年数に関係なく成果主義により昇進する一方で、③キャリアアップを目指して中途転職するという特徴があります。
 「メンバーシップ型(就社)」と「ジョブ型(就職)」を比べてみると、両方にメリット・デメリットがありますが、例えば、業務スキルが定まっていない文系の新卒者にとっては、「メンバーシップ型(就社)」の方がメリットは大きいかもしれません。ただし、経験を重ねスキルが身についてくると、会社に縛られるのではなく勤務地やキャリア形成などを自分で選択し、ライフワークバランスを充実させたいと思ったら「ジョブ型(就職)」の方が好まれそうです。
 ワークライフバランスが充実しキャリアアップを自分の意思で目指せる働き方を、日本の会社で活躍したいと考えている外国人の多くが望んでいるとすれば、会社としては出来るところから「ジョブ型(就職)」での働き方を取り入れていく必要がありそうです。優秀な人材が長期間働く意欲を保てるよう、会社都合を強制する前に、外国人の意思を尊重して自立を支援するという姿勢を示すなど、会社と外国人との関係をフラットにしていく姿勢が求められるかもしれません。

技能実習で「思いやりの心」2021年8月

 技能実習制度の歴史:技能実習制度は、1990年代前半、国際貢献のため開発途上地域の人材育成を通じて技術等を移転するという目的で始まりました。それ以前も外国人を低賃金で雇いたいという企業側(使)の要望と、日本で稼いで生活を豊かにしたいという外国人(労)のニーズがあって「研修」という在留資格で受入れていたが、劣悪な労働条件で働かせるという実態から失踪事件に発展するケースが問題となっていました。各国からは強制労働、人権侵害などと非難されたため、2017年になって技能実習制度の適正な実施と技能実習生の保護を目的に技能実習法を制定して、特に企業側を厳格に管理する体制が整えられました。
 失踪に歯止めが掛からない現状:統計情報によると、2020年末現在、技能実習生は約38万人に増え、うち約9千人(2%)がなお失踪事件を起こしています。技能実習法に従い、認可法人(機構)により失踪の実態を調査し、指導・監査・改善命令、従わなかった場合には罰則という厳しい監理体制を敷いていますが、機構の対応が追い付いていない実態がネットや新聞報道上で話題になっています。
 なぜ失踪してしまうのか:根本原因として考えられるのは、外国人と受入れ企業側がそれぞれ抱く期待が、現実とかけ離れていることに不満と不安を感じているにもかかわらず、その感情を放置し、あるいは不満と不安を解決する対策が不十分なままやり過ごした結末ではないかと思われます。
 行政書士としてできること:そもそも仕事をするということは、(労使)が連携して同じ目標に向かって世の中に役立つ何かを提供するということ。(労使)がWIWWINの関係になければ仕事がうまくいくはずはありません。(労使)がうまく連携するためには、企業側は「思いやりの心」を持って外国人に接し、外国人もまた「思いやりの心」で企業側の仕事に携わるべきことを認識し、お互いの期待や感情を相手に上手に伝え理解してもらえる機会を持てるかどうかにかかってきます。行政書士としては、日々の現場にアンテナを張って、今までの失敗例や成功例から学んだ未然の防止策を提案し、具体的行動・改善に繋げるサポートをしていかなければなりません。

日本は外国人労働者からフラれる? 2021年9月

 コロナ禍の影響で外国人労働者が希望通りに来日しにくい状況が続いています。そんな中、将来的に日本は外国人労働者から選ばれなくなるのではと話題になっています。
 下の表は、アジア各国の「一人当たりの名目GDP」が過去10年間でどのように推移したのかをまとめたものです。単位はUSドルです。改めて驚きますが、この中で日本だけが停滞し、他国の経済は順調に伸びています。国際移動転換という理論によれば、自国のGDPが7000ドルを超えると、新興国から先進国への移動は減ってくると考えられています。中国からの技能実習生の例を見ると、その数は2011年から2014年頃は横ばいで推移し、2015年以降は減少に転じました。中国の一人当たりのGDPは確かに2013年に7000ドルを超え、その後も急成長を遂げています。ベトナム、フィリピン、インドネシアからも技能実習生を数多く受け入れていますが、何年か先には中国同様に減少するかもしれません。

2011年2016年2021年2021年/2011年2021年/2016年過去10年間の傾向技能実習生の割合技能実習生(2017年/2013年)
シンガポール53,98156,84764,103 119%113%  上昇
日本48,76139,41142,928 88%109%ほぼ横ばい
韓国25,10029,27434,866139%119%  上昇
台湾20,83923,07132,123154%139%  上昇
中国 5,561 8,11911,819213%146% 急上昇17% 75%
マレーシア10,397 9,52311,604112%122%  上昇
タイ 5,494 5,995 7,702140%128%  上昇
インドネシア 3,689 3,606 4,256115%118%  上昇 9%200%
ベトナム 1,950 2,720 3,609185%133%  上昇55%480%
フィリピン 2,473 3,108 3,646147%117%  上昇 8%250%
ネパール 804 900 1,236154%137%  上昇

 また、移民受入れに消極的な日本の政策は、外国人労働者から選ばれなくなる危険要因です。技能実習生の失踪問題が後を絶たず、難民に対する厳しい対応を続け、名古屋入管施設で起きた悲しい事件などが起きるなど、外国人に厳しく、安全に安心して暮らせない日本社会のイメージが払しょくされない限り、シンガポールや韓国、台湾、さらには中国などの国々に流れてしまうことは容易に想像できます。
 将来の経済を発展させる上でグローバル人材を育成し確保していくことがますます重要になると分かっていても、日本人だけで何とか解決できるのでしょうか。(少なくとも今の政府はそのように考えているようです。)移民政策に積極的な欧米各国の良い面に倣って、外国人を積極的に受け入れ共生していく施策を打ち出していった方が効果的・効率的な経済発展に結びつけられるように思えますが、いかがでしょうか?

外国人の子供に厳しい日本語教育 2021年10月

 子供たちが夢と希望に向かって無我夢中にチャレンジしている姿を見ると、つい応援したくなってしまいますね。外国人の子供も全く同じことでしょう。
 しかし、残念ながら外国人の子供たちにとって、日本語教育を受ける現実は厳しいと言わざるを得ません。大人になったら夢と希望を実現できる仕事に就きたいと思っても、例えば、日本の高校を卒業した外国人には一般の大学を受験することが認められていませんし、仮に受験できたとしても、そもそも難解な文章の読解力を問う国語の高い壁に阻まれ、国語以外の能力が優れていても大学進学の夢が閉ざされてしまいます。
 子供たちは新たな環境に順応し物事を吸収する力が優れていますので、幼児、児童、生徒の頃から日本語教育を十分に受ける機会があれば、日本人と同じレベルに到達することができるはずです。しかし、これも残念ながら、指導教員が足りない、財源に限りがあるなどの理由で十分な教育が受けらない状況が続いています。今の日本には、高度な教育を受ければ伸びる潜在能力の高い外国人の子供たちがたくさんいるはずです。学びの機会を充実させることにより、将来企業や社会の中枢でグローバルに活躍できる貴重な戦力となってくれるに違いありません。
 政府は2018年12月に「外国人材の受入れ・共生のための総合的対策」という中長期ビジョンを立てました。その中で「生活者としての外国人に対する日本語教育の充実」、「地域における日本語教育環境を強化するための総合的な体制整備」、「外国人児童生徒の就学機会の適切な確保等、就学状況把握、就学促進の好事例の普及、日本語指導等きめ細やかな指導を行う自治体の支援」という課題を浮き彫りにしています。
 それからまもなく3年、未だに具体的な工程表がはっきりしてしませんが、どのように具体化していくのか今後の動きに注目し、行政書士として支援できることを模索していきたいと思います。

水際対策はいつ緩和される? 2021年11月

 先月になってやっと国内のコロナ感染が終息してきました。まもなく出入国の動きも活発になると期待したいところですが、依然として水際対策を緩める時期が見通せません。特に厳しいのは留学生や技能実習生、新規来日が完全に差し止められています。留学生については約20万人のうちの15万人、技能実習生も約20万人のうちの約11万人が入国できずに本国で1年以上も待機させられたままです。家族滞在、技術・人文知識・国際業務、興行などの外国人にも入国後14日間の自宅待機等を義務付け、移動の自由を制限しています。
 確かに多くの国々は決して楽観できる状況にはないと思われます。留学生や技能実習生の多くを受け入れている中国、ベトナム、ネパール、フィリピン等のアジア各国は未だコロナの新規感染者数が減っていませんし、第6波が起きないよう水際対策を緩めない慎重さは理解できます。
 ただ、海外の動きはどうかというと、ワクチン接種が普及するにつれて水際規制を緩和し、ワクチン接種証明やPCR検査の陰性証明があれば通常通りの入国が徐々にできるようになっています。ワクチン接種の効果と陰性証明をすることでコロナ感染が抑えられると判断し、行動制限を緩和する積極的姿勢がうかがえます。
 日本でも外食やスポーツ観戦の実証実験が始まっています。海外の先行事例も参考にしながら、確信が持てるエビデンスに基づき、緩和策を早急に打ち出すよう新政府には大いに期待したいと思います。

2021年11月2日の新聞記事より「新規入国 水際対策を緩和」

 政府は新型コロナウイルスの水際対策を緩和する検討に入った。11月中の運用開始を目指す。ただし、観光目的の短期滞在者は今回の措置の対象外とする。
①受入れ企業や団体が入国後の行動管理を行う条件で、留学生や技能実習生の新規入国を認める。現在足止めされている37万人の外国人がまもなく入国できるようになる。
②また、ビジネス目的の短期滞在者も待機期間を10日から3日に短縮しビジネス往来を活発にする。

特定技能の受入れ拡大策について 2021年12月

 2019年4月に始まった特定技能制度、2年半経った今でも3万5千人ほどに留まり当初予定の34万5千人を大きく下回ったままです。
 コロナ禍で入国制限の影響が続いていますが、経済が回復した時の人手不足に備えて、特定技能制度での受入れ準備を進めている企業は多いのではと推察します。
 特定技能で働く外国人には熟練した技能が要求されますが、技能実習2号を良好に修了すれば無試験で特定技能1号に変更でき、もっと稼ぎたいと考える技能実習生には魅力的ですので、この制度を活用することによって、人手不足を補いたい企業側との関係はますます深まっていくのでしょう。
 さらに直近の報道によると、政府は特定技能で働く外国人の受入れに対して5年間という期間制限を撤廃することを検討しています。期間制限が無くなれば一生日本で働けるので、専門職や技術者のようなホワイトカラーの就労者にしか認めてこなかった「永住の可能性」を技能実習生や特定技能のようなブルーカラーの就労者にも認めることになります。
 さて、この「永住の可能性」を認めることは何を意味しているのでしょうか?「永住」となると、就労以外のプライベート、つまり日本で生活する上で家族帯同という要件も認めることになります。そうなると、特定技能で働く外国人の家族が日本で安心して暮らせるようにサポートする体制を充実させる必要性が今後ますます注目されていきます。今までのような自助・共助に頼るだけでなく、国が公助としての仕組みをきちんと整えて義務と責任をしっかりと果たしていくことが求められると考えます。そうしないと、例えば、義務教育の学校には入ったものの授業についていけずに進学や就職が思うようにできない子供、日本語に慣れていないため日本人と交流したり働いたりできない配偶者などが今以上に増えていき、国が掲げている「外国人との共生社会の実現に向けて」という取組みからから遠ざかってしまいます。
 オミクロン変異株が流行する兆しがあってまだまだコロナ禍から解放されそうにありません。行政書士として今出来ること、将来に向けて準備しておくべき点などを見誤ることなく行動していきたいと思います。

2022年の注目点は? 2022年1月

 明けましておめでとうございます。
 新たな年を迎えて大きな期待は、「コロナ禍が一刻も早く解消し経済が回復する」ことでしょう。そして、入国制限などの行動規制がなくなる時期に乗り遅れないように準備を進めていくことに関心が集まるのではないでしょうか。
 技能実習生の新規入国を待ち望んでいる企業も多いことでしょうし、人手不足を補う資格「特定技能」についても、5年間の滞在制限を撤廃し家族帯同も認める検討をしていますので、外国人材が新規に入国する動きが活発化することが期待されます。
 ただ、「外国人を受入れる体制」にはまだまだ課題が多く、特に日本での就労や生活習慣に慣れていない外国人には必ずしも安心して働き家族とともに暮らせる環境になっていないという話題が数多く報道されています。
 雇用者側のモラルが不足し労働基準監督署の監視の目が行き届かないまま技能実習生に違法な長時間労働や賃金不払いを引き起こす問題、日本語を学ぶ体制が整っていないために外国人の子供たちが義務教育から落ちこぼれて進学や就職から取り残されていくという問題、医療通訳を担う人が少ないため十分な治療を受けられないという問題などです。
 最近の新聞報道では、高い専門能力があるにも関わらず、「幅広い場面で使われる日本語を理解できるN1レベル」の日本語能力がなければ採用しないという企業が多いとのこと、その企業に必要な専門性というよりも日本人と同じ意思疎通を重視する傾向が強いようです。「外国人を受入れ体制」が整わないのは、国や公共団体の予算上の制約のほかにも、受け入れる現場の変化への抵抗感が根強く影響しているかもしれません。
 今年は経済が回復し外国人の流れが加速することが予測されます。日本と外国人をつなぐ懸け橋となれるよう、行政書士としての質と幅を広げ、社会貢献の一助となれるよう努力してまいります。

技能実習生への暴行事件 2022年2月

 岡山県の建設会社で働いていたベトナム人技能実習生が過去2年間にわたり職場で暴行・暴言を受けていた事件については、「またか」という印象です。外国人技能実習機構が改善勧告を行うとともに、入管庁から全国の受入企業や監理団体に類似の人権侵害がないか注意喚起したとのことですが、問題解決に向けた当局の本気度がいま一つ感じられません。
 ここ半年間の報道を見ても、2021年7月に技能実習生の失踪事件に対して機構の実施検査が追い付いていない現状、2021年11月には「監査役」自覚が薄い監理団体の不正な行動、2021年12月にも外国人送出機関の高額手数料徴収の問題を本国の当局が野放しにしているなど、技能実習制度の問題を指摘する報道が続いています。
 機構の統計データでは、令和3年には改善命令を監理団体に9件、受入企業には5件、監理団体許可取消を19件、受入企業認定取消は157件と、意外に落ち着いている印象を受けますが、認定された実習計画を遵守せず賃金不払いや強制労働など労働基準法に違反し、暴行などの人権侵害が原因となって失踪する事件が年間5~9千人ほど出ているのも事実です。
 技能実習制度は入管法に加えて技能実習法でも厳しく規制されています。受入企業等の関係機関に規則をしっかり守らせ外国人を保護する目的で、①受入企業に対する監理団体の助言指導と定期監査の実施、②監理団体に対する外部監査制度の導入、③技能実習生からの相談窓口の整備などを義務付け、違反した場合は認定取消や罰金などを科して厳しく罰せられます。
 それでも事件がなくならないのはなぜでしょうか?
 技能実習生の多くは多額の借金を抱えているため今の職場で収入が得ようと我慢して働かなければならず、解雇されるなどの不利益を恐れるあまり通報を控えてしまうかもしれません。一方、監理団体や外部監査機関は受入企業から継続して監理費を徴収できるよう不正があっても甘く見ててしまう慣習が潜んでいることも考えられます。
 技能実習制度の規模を概観してみると、技能実習生:約38万人/送出機関:約2千社/監理団体:約3千社/受入企業:約6万社/機構職員数:約120名となっている。監理団体1社で受入企業約20社/技能実習生約120名を監理しており、機構職員1名あたり、監理団体25社/受入企業500社/技能実習生約3万人超を見ることなります。
 監理団体はそれぞれ外部監査機能を備え客観的中立的に運営できるようになっているにも関わらず、前述のような事件が発生しています。
 ちなみに、ハインリッヒの法則が成り立つと仮定した場合、現場で起こる1件の重大事故の陰には軽微な事故が29件、事故寸前のヒヤリハット事例300件が潜んでいると言われています。技能実習法が施行して4年がたった今でも表に現れない多くの問題が潜んでいるかもしれません。
 技能実習生は、倒産など受入企業側のやむを得ない事情の他にも、暴行・暴言のような外国人の保護という趣旨に反する事情があれば転籍が可能となっています。行政書士の立場としては外部監査の一翼を担って不正行為を未然に防ぐ努力を重ねたいところですが、抜本策にはならない気がします。
 やはり、受入企業の方々が外国人を大事にして育てるという思いで彼らに接することが最も重要ではないでしょうか。日本人と同様、彼らも理性と感情を持っていますので、必ず報酬以上の働きをして会社に貢献してくれると信じています。

真面目で優秀な外国人に来てほしい 2022年3月

 「グローバル化、多様化」という将来像を日本政府がどこまで本気で考えているのか、日本人のみならず外国人も注目しています。
 コロナ禍の厳しい鎖国政策を今月1日から徐々に緩和することになりました。在留資格を得たが本国で待機させられていた留学生の約15万人、技能実習生も約13万人など観光客を除く40万人ほどの外国人がいよいよ入国できるようになります。
 ただ、その緩和策は諸外国に比べ依然として厳しい内容と言わざるをえません。入国者数を1日5千人まで拡大するということですが、40万人全員が入国を終えるのに単純計算で80日もかかってしまいます。5千人枠には当然日本人も含まれますので更に長期化することになります。ちなみにコロナ禍前の2019年は観光客を除く入国者数は1日あたり6万5千人と桁違いの多さでした。
 日本で働く外国人は日本人同様消費者であると同時に経済を活発にし、長期的には日本社会に根付いてくれる貴重な存在です。統計データによると、日本語学校を修了した学生の約8割は国内の大学あるいは専門学校に進学し、その約4割が国内就職を果たすそうです。つまり、彼ら外国人は日本の経済発展や新しい技術革新を担う貴重な人材であり、親日外国人として海外との懸け橋となって将来を支えてくれる資産ととらえることができます。
 今まで待機を強いられてきた外国人はそれまで辛抱強く待ってくれるでしょうか。韓国、中国の魅力度が増しており、こちらに切り替える外国人も多いと聞きます。「日本でないとダメ、それでも日本」という外国人がどれほどいるのか、真面目で優秀が外国人を他国にとられるのではないかという焦りを憶えます。
 「いつまでも鎖国政策」を続けてきた代償が小火で済むのか、大火事となって跳ね返って来るのか、余談を許しません。コロナ禍の規制緩和政策で世界から後れを取ってしまった日本、政府が本気で考えた挽回策どのように打ってくれるのか大いに期待したいと思います。

ウクライナ避難民の受入れ 2022年4月

 ロシアから攻撃を受けているウクライナには一刻も早く平和な日常が戻せますようお祈り申し上げます。この悲惨な状況の中、日本も国際協調してウクライナから避難する人々を積極的に受け入れるという政府方針が出されました。大いに歓迎したいと思います。行政書士として微力ながら何らか支援に参画できればと願っています。
 さて、難民受け入れについて整理してみようと思います。
 難民条約では「難民とは、人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあり、その恐怖のために国籍国の外にいる者であって、国籍国の保護を受けることができない又は国籍国の保護を受けることを望まない者」と定義されています。そして、入管法の手続にしたがって、国籍国から逃れてきた外国人本人が自ら法務大臣に申請し、その定義に該当する特別の理由があると認められれば日本滞在の許可が出されます。
 入管法はこの難民条約の定義通りに難民認定をするため「紛争」という別の理由で入国したウクライナの人々は難民として認められませんが、政府としては人道的配慮の観点から、難民と区別して「避難民(法的定めがないため特別の対応となる)」という特別に受け入れる判断をしたようです。
 人道的支援を積極的に行うのは大賛成です。ただし、受け入れた後が大切であるということを忘れてはなりません。日本にいる親類や知人を頼り、あるいは日本語が話せる場合は大きな不自由は生じないかもしれませんが、日本に不慣れで会話もできない人はどうでしょうか。やがて日本社会から孤立してかえって不幸になってしまうかもしれません。住居や生活必需品を確保するだけではなく、日本で生活していくための就労・教育など支援体制をしっかり整えることが重要です。
 先ずは東京都や大阪府、横浜市などが公営住宅を確保し、また避難民に生活・就労支援に協力する企業も出てきたのはうれしいニュースです。これから官民一体となって中長期的にどこまで貢献していけるかが問われることになります。

特定技能外国人の動向 2022年5月

 3月初旬からやっとビジネス目的の新規入国ができるようになり、6月からは観光客の入国も再開できる見通しとなりましたので、徐々にではありますが経済面の活気を取り戻しつつありますね。
 そんな中、特定技能資格についても、コロナ禍の影響などで低迷していましたが今後受入れが加速しそうです。
 2021年12月末時点の特定技能受入れ数を整理しました。下表をご確認ください。
 総数では計画の14%前後に留まっていますが、分野別に見れば進捗率に大差が出ています。最も早い「産業機械製造業」は2月末現在で受け入れ枠を超えてしまいました。超えてしまった場合は、在留資格認定証明書の交付を一時的に停止することになりますが、他資格から特定技能への変更は可能ですので安心です。
 また、対応措置として、経産省の3分野「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」を統合して「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野」(新分野)で新たな受入れが可能となりました。

管轄省庁産業分野受入れ計画数受入れ実績数受入れ進捗率
厚労省介護 60,000 5,155 8.6%
ビルクリーニング 37,000 650 1.8%
経産省素形材産業 21,500 3,066 14.3%
産業機械製造業5,2504,36583.1%
電気・電子情報関連産業 4,700 2,371 50.4%
国交省建設 40,000 4,871 12.2%
造船・舶用工業 13,000 1,458 11.2%
自動車整備  7,000 708 10.1%
航空  2,200 36 1.6%
宿泊 22,000 121 0.6%
農水省農業 36,500 6,232 17.1%
漁業 9,000 549 6.1%
飲食料品製造業 34,000 18,099 53.2%
外食業 53,000 1,985 3.8%
        総数345,15049,66614.4%

 さて、特定技能外国人を雇用する際の注意点をひとつご紹介します。整理解雇の問題です。
 通常は、経営環境の悪化等で人員整理をしなければならず/解雇を避ける努力をし/解雇基準を明確にして解雇する人の選定に合理性があって/労働者側の納得を得たという要件が揃えば従業員を解雇することができます。しかし、解雇した後、新たに同種の業務に従事する特定技能外国人を採用することはできません。入管法違反となります。ただし、既存の労働者が①定年退職、②労働者の責めに帰すべき重大な理由があり、③有期雇用期間満了で本人が契約更新を申し出なかったとき、④本人が離職の意思を示したときのいずれかの理由であれば可能です。
 入管法にはこのように微妙な規制が数多く定められています。入管法違反を起こして外国人受入れが出来なくならないよう、事前に専門家のアドバイスを受けた方が良い場面が増えてくるかもしれません。

外国人材保護の動き 2022年6月

 「トヨタ自動車、セブン&アイ・ホールディングス、味の素などが共同で運営する外国人労働者の相談・救済機関が始動」という報道がありました。大企業を中心に8社が連携して社団法人を設立、多言語対応が可能で法的手続に詳しいスタッフを充実させて効率的に運営し2年後には100万人に対応できる体制作りを目指しています。
 外国人に対する人権侵害の問題は未だに世間を騒がせており、入管当局だけでは監視の目が届かないため、自衛的にこのような取り組みをすべきということでしょう。特に大企業ともなれば風評被害が出るのを相当恐れています。自社や関連企業で人権侵害を起こしたとなれば、その情報はあっという間に拡散して社会や世界中から批判を浴び、ブランドイメージが低下し投資家離れが進んで経営に甚大な悪影響が及んでしまいます。
 確かに当財団法人担当者の発言にあるように、「外国人本人の悩みを解決するだけでなく、受入れ企業側で何が問題だったかを把握することで受入れ体制の改善繋げる」、引いては優秀な人材を確保することに注力することが重要になってきます。
 人手不足が深刻化する中、特定技能の受入れも順調に進んでいくものと思われます。女性・高齢者の就労、IT化・機械化で生産性を効率化したとしても、外国人就労に頼らざるを得ない状況にあり、政府推計によれば、20年後の2040年には674万人(今の4倍ほど)が必要になるらしい。
 経済成長著しい中国をはじめ、韓国、台湾、シンガポールなどの国々との経済競争が激化していく中で、これからも外国人に選ばれる日本でいなければなりません。中小企業としても、技能実習機構、管理団体、登録支援機関等の役割と課題を再度認識して、外国人が日本で安心して就労し生活できる体制を充実させていかなければなりません。
 当事務所も登録支援機関として外国人本人および受入れ企業に寄り添い、彼らの笑顔が消えないようしっかりと支援していきたいと思います。

外国人の就労実態調査 2022年7月

 厚生労働省は、国内で働く外国人の就労実態をより詳細に調査するために「統計調査」を実施することを公表しました。
 現状は「外国人雇用状況の届出」を事業主に義務付け、その中で国籍や在留資格等を把握するだけに留まっており、賃金、雇用形態、勤務年数、労働時間といった就労実態まで踏み込んだ情報を把握するのは困難な状況にあります。ここ2年間のコロナ禍で外国人を解雇する動きが広がり、外国人の再就職が厳しい中で政府としても効果的な支援をすることができなかったため、この反省を踏まえて外国人に特化した「統計調査」をすることにしたようです。
 少子化が進む日本において外国人就労に頼り拡大していく流れは必然だろうと思います。この「統計調査」で得られるデータをじょうずに活用して、仮に日本人労働者との待遇差が明らかになった部分は、その原因を踏まえ政府主導の支援策を具体化することによって、外国人が働きやすい環境整備や処遇改善につなげやすくなるでしょうし、外国人の得意分野と事業者ニーズを効果的にマッチングさせる仕組み作りも政府主導で進めることが期待できます。
 とにかく他国に負けない、外国人に選ばれる日本を目指さなければなりません。
 ただし、統計調査のやり方で今一気掛かりな点があります。アナログ方式(事業者に調査票を送り、又はオンライン専用サイトに入力する方法)を考えているようですが、外国人を雇い入れる事業者に更なる負担をかけることにならないか。
 敢えて言うならば、点から線の情報へ、線から面の情報へ、そしてその面の情報を時間軸で可視化した生きた情報にすべきであって、DX技術を活用する等できるだけ負荷をかけない効率的な調査方法とその後の情報リテラシーに期待したいと思います。

ゆでガエル症候群 2022年8月

 「ゆでガエル」という比喩をご存じでしょうか。カエルはいきなり熱湯の中に入れられると熱くて慌てて飛び出してしまうが、水の中に入れてゆっくりと水を温めるといつの間にかゆでられて死んでしまいます。つまり、状況が少しずつ悪化する状態であれば初めのうちは何とか適応できてしまうが、気が付いた時には最悪の事態に陥ってしまうということを表わしています。特に過去に成功した体験があって今の実績を過信している組織に多く見られる傾向と言われています。
 カエルを今の日本経済に例えたらどうなるでしょうか。確かに1970年代の高度成長を初め過去GDPが世界第2位、ジャパンアズナンバーワンという時代もありました。その後バブル期以降成長が鈍化してかれこれ30年ほど経っても賃金が上がっていません。
 まだまだ熱湯には程遠いので大丈夫なのでしょうか。人口減少と高齢化の影響で水はどんどん温められています。コロナ禍が始まる直前は138万人の労働力不足でした。何とか現場のやりくりで凌いだ企業も多かったと思われますが、このままいくと2030年頃には製造業で38万人、医療・福祉関連で187万人、サービス業では400万人と、全体で644万人の労働力不足が予測されています。
 政府として、働く女性や高齢者を増やす/外国人労働者を増やす/デジタル技術で生産性を上げるなどの解決策を考えているようですが、熱湯に晒されるいう緊張感、焦りが今一感じられません。まさに「ゆでガエル症候群」かもしれません。
 言わずもがなですが、経営者の大切な仕事は「自社に最も適した労働力対策はどうあるべきか、今までの延長線上にとどまらず、大ナタを振るう覚悟をもって決断し行動すること」だと考えます。

水際対策の緩和遅れ 2022年9月

コロナ禍前の2019年初めまでは、「査証免除措置」という制度がたいへん便利でした。観光や会議、アマチュアスポーツ参加、知人訪問などの目的で短期間滞在する場合、わざわざ査証(ビザ)を取得しなくても旅券を持っているだけで海外との間を自由に行き来できたからです。
 その後コロナ禍の影響から3年半が経ち、欧米を初め世界の人流がそれなりに戻ってきましたが、日本は依然として厳しい水際対策が続いています。6月からやっと条件付きで観光目的の入国が再開されたとは言え、査証免除措置が凍結されたままなのでビザを取得する手間が面倒だし、現地PCR陰性証明を提示して入国しても添乗員付きのツアー観光を強いられるとなると今までの自由気ままな旅ができないので日本行きは諦めて他国観光に切り替える気持ちになる人も多いのではないでしょうか。
 先月の観光目的入国者数は一日3百人弱に留まり、コロナ禍前の8万人弱に戻るまでには相当時間がかかりそうです。日本の文化やアニメへの人気が陰り、しかもこの時期の円安がインバウンドの追い風になっていないのはとても残念です。
 WHO報告によると、驚くことに8月のコロナ感染者数は日本が世界最多だったらしい。そんな中であっても日本人は自己判断で自由に国内移動ができたのに外国人観光客には厳格な行動制限が求められるのはなぜか。いまいち理解に苦しみます。
 ただ、少しずつですが、水際対策緩和の動きが出てきました。ワクチン3回接種を条件に入国前のPCR検査が免除されて、入国前検査で陽性が出たとしても長期間足止めされずに済むことになります。査証免除措置もまもなく再開して世界の情勢に追従するWHTHコロナ政策が打ち出されるよう期待したい。

(参考)入管法第5条に上陸拒否に関する規定が設けられている。
 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に定める一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症若しくは指定感染症の患者又は新感染症の所見がある者は日本に上陸することができない。また、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者も上陸拒否の対象となる。
 →新型コロナは現在「指定感染症」に分類され感染拡大防止策(入院、隔離)がとられているが、これが第五類に格下げされて感染拡大防止策が必要なくなったとしても、法務大臣の裁量で入国規制が続く可能性も残されている。

国際競争力を高めるために 2022年10月

 先の見えないウクライナ情勢、そんな中で専門技術・知識を持った優秀な人材が他国へ移住するという報道を多く目にするようになりました。移住者は安全で安心した生活が期待できるし受け入れ側も彼らを有効活用できるというお互いのメリットを享受できてWINWINの関係が構築できるでしょう。
 日本でも高度専門職という在留資格がありますが、どちらかというと人材獲得競争においては他国よりも劣勢と言われ、政府としても魅力的な制度に改善して受入れを強化する意向を示しています。
 高度専門職の在留資格を整理してみると、年収や学歴、研究実績等を点数化してその合計点が一定基準を満たすことを条件に、1号のイ「研究者、科学者等」、1号ロ「医師、弁護士、IT専門技術者等」、1号ハ「大企業の経営者、管理者等」、2号「1号でさらに点数の高い人材」のいずれかで受け入れる資格です。技術・人文知識・国際業務などの一般資格に比べ、①在留期間が長く(1号は5年、2号は無期限)、②一定の要件の下で親や家事使用人の帯同が認められ、③配偶者の就労制限が緩和され、④永住権獲得までの在留期間が1年または3年に短縮されるなどの優遇措置を認めています。
 高度専門職の中で最も多いのは、留学生として高等教育を修了後帰国せずに就労滞在する人たちではないでしょうか。若い時期を日本で過ごし日本の居心地の良さに魅了され、卒業後もそのまま滞在を続けたいという強い気持ちを抱いているはずですが、それ以上に「職の安定性」、例えば仕事が安定し、責任と地位が保証され、それに見合う高収入が得られるという他国に引けを取らない就労環境も大事な要素となります。
 特に英国やフランス、シンガポールなど日本以上に高度人材を優遇する体制を整え人材獲得競争に積極的に打って出ているとのことです。
 高度専門職をさらに魅力的な資格に改善し、外国人に居心地の良い「職の安定性」を提供するとともに、外国人受入れの基本的考え方を還流型(一定期間滞在するもいずれ帰国する前提)から滞留型(外国人を積極的に受け入れて共生社会を実現)へと意識を変えなければならないと感じます。官・民の共同作業が不可欠です。今後の動向に注目したいと思います。

円安の影響 2022年11月

 最近の急激な円安は相当深刻ではないでしょうか。今年の2月頃までは1ドル110~115円台で安定していましたが、その後円安傾向に歯止めが掛からずついに先月150円台に突入しました。
 原因はシンプルのようです。米国が米国内の経済成長によるインフレを抑えるために金利を上げている一方、日本は依然として経済が低迷しているので、「ゼロ金利政策」を続けているのです。その結果、より高い利益を得ようと円を売ってドルを買うというお金の流れが加速し円が安くなっています。
 こんな状況であっても賃金が上がってくれればマイナス面の影響は少ないのかもしれませんが、1990年代のバブル崩壊以降30年間GDPは成長せず、それに連動して多くの労働者の賃金が増えていません。
 確かに「ゼロ金利政策」も良い面はあります。例えば、競争力が低い企業でも倒産リスクを回避できるし、一般市民も住宅ローンの金利返済額を軽減できます。
 しかし、経済を成長させるという点ではどうでしょうか。競争力が低い企業が生き伸びる一方で、競争力のある企業も投資リスクを抑えています。優秀な人材を集め研究開発や設備に投資することをしなくなったため、1990年代後半から2000年代初頭にかけて新卒学生の就職氷河期になってしまいました。
 円安下であっても、本来であれば、円安→輸入コストの上昇→物価上昇→輸出拡大、強い競争力→収益増→賃金上昇→景気回復→円高となるサイクルが期待できますが、残念ながら、円安→輸入コスト上昇→物価上昇→弱い競争力→賃金が増えない→景気低迷→円安が続くという悪い流れに陥っています。
 強い競争力にある企業が研究開発/設備投資/イノベーションにチャレンジして付加価値を高めた商品/サービスを生み出し、高い収益を上げ、経済の底上げを図るという本来のサイクルを取り戻すことが求められます。
 そのためのキーと考えられるのがグローバルで優秀な外国人を活用することです。彼らは人口減少が進む日本の支え手として大いに期待できます。円安下で学費が安いので海外から留学生を呼び込みやすくなり、そのまま日本で就労する機会も増えます。
 外国人就労支援に携わる行政書士はこれから大忙しになる予感がします。
 変化にチャレンジ!!頑張れニッポン!!
(2022年9月「日本は外国人労働者からフラれる?」でも関連記事を投稿しました。)

技能実習/特定技能の制度改定 2022年12月

 いよいよ外国人受入れ制度の改定に向けて政府が動き出しました。特に現業を担う技能実習と特定技能の二制度がどのように見直されるか大いに注目したいと思います。年内に有識者会議を開き、来春に中間報告、来秋には最終報告書をまとめる予定とのこと、一年後には新たな運用が始まることになりそうです。
 現業を担う外国人は、多い順に定住者等の①身分系就労者が約55万人、②技能実習生が約40万人、③資格外活動で働く留学生が約37万人、④特定技能は約9万人となっています。
 技能実習制度については、新興国への技術移転を目的とし、2017年に厳格な技能実習法のもとで厳しく管理されているのも関わらず、実際は人手不足を補う労働力として酷使され、人権侵害や賃金不払いによる失踪などの問題が後を絶ちない現状にあります。一方の特定技能の方も、人手不足が深刻な現業14分野に限って労働力を確保するために新たに設けられた制度ですが、当初の受入れ計画が34万5千人であったのに対し3年以上経った今でも見込み通りの進展が見られていません。おそらく、特定技能1号は在留期間が最長5年間しか認められていないため中長期的な雇用計画が立てにくく、また2号の方も在留期間に制限がなく家族帯同も認められているものの建設分野と船舶舶用工業分野の2分野のみに限定されていることが影響しているのではないでしょうか。
 政府が挙げている改善課題は次の3点です。
 第一に、技能実習と特定技能を雇用実態に沿った受入れ制度に統合すること。同じ現業を担う資格なので、日本語や技能の上達度合にしたがって、例えば特定技能0号→1号→2号へとステップアップするシステムにする。そうすることによって、受入れ企業側は中長期的な雇用と人材育成面の計画が立てやすくなり外国人側も成長のモチベーションを高めやすくなる。
 第二に、監理団体や登録支援機関を選び直すこと。現在約3600もの団体が存在しており、今までの実績や能力を評価して適切に機能を果たせる200~300ほどの適正数に減じる計画。
 そして、第三に、海外送り出し機関との連携強化を図ること。高額手数料、キックバック、賃金不払い、人権侵害、企業と外国人のミスマッチといった問題を根底からテコ入れし、現業外国人の求人求職における適正化と透明化を推進する。
 使用者と労働者とが共に信頼関係を築いていくのが理想ですが、労働者側はどうしても弱い立場にあるためあらゆる場面で労働関係その他の法令で守られなければなりません。企業側の使用者は労働者を育て責任ある担い手として彼らのヤル気を引き出して貢献してもらってこそ価値あるメリットを享受できるものと信じています。
 一年後の新たな制度の姿を見るのが待ち遠しく思います。

2023年の注目点は? 2023年1月

明けましておめでとうございます。
 昨年は「戦」というキーワードが象徴したようにいろいろな面で激動の一年でした。収入が増えない中での円安物価高との戦い、ロシアによるウクライナ侵攻の影響、ワールドカップサッカーで侍ジャパンが見事な活躍を見せてくれた一方で、コロナ禍との戦いは3年越しになってしまいました。今年はウサギに因んで何とか好転飛躍の年になってほしいと願っています。
 そんな中、今年の外国人を取り巻く環境はどのように変わるでしょうか。私見を交えながら予測してみたいと思います。
 最も注目したいのは、ウィズコロナ意識が定着して経済活動が正常化に向かかどうかという点です。中国国内のコロナ禍も収まりを見せつつインバウンド入国者数が回復するとともに外国人労働者も順調に増え支援業務が多忙になるのではとの期待が膨らみます。
 ただ、その支援業務に関しては大きな転換期を迎えることになりそうです。昨年12月に「技能実習制度と特定義に往制度の在り方に関する有識者会議」が実施されました。主な論点は、①技能実習は制度目的(人材育成と通じた国際貢献)と実態(国内の人手不足を補う労働力として扱っている)が大きくかけ離れている点をどのように見直していくか、②特定技能は受入れ数が当初の目標に到達しておらず、運用実態の把握と長期に渡って人材を有効活用するという観点からキャリアパスを描けるようにすべき、③監理団体や登録支援機関の相談・管理・支援体制が不十分なので、存続の可否も含めてそのあり方を見直すべきという3点です。
 このような論点の背景には2つあって、ひとつは外国人労働者が人権侵害や賃金不払いなどの不利益な取扱いを受けているという問題と、もうひとつは留学生や労働者から魅力的ではなくなって外国人の流れが日本から他国に移って人材確保が困難になるという危機感です。
 政府としてもこれ以上放置できず本気で取り組むべき重要課題と捉えており、今年の春頃に中間報告、秋までに最終報告をまとめる予定です。
 特定技能と技能実習がどのような制度に生まれ変わるのか、我々支援体制にどのようか制約が課されるのか、そして外国人の人権が守られこれから現業労働者として日本で長く働ける仕組みが出来上がることを大いに期待したいと思います。

人手不足を補う外国人 2023年2月

 今や日本の産業界は経済回復の動きを加速させていますが、就業者数が思うように戻らず困難を強いられています。特に宿泊業、飲食サービス業はコロナ禍前より40万人もの人手不足が報じられており事態はかなり深刻ではないでしょうか。
 国内の人口減少、少子化・高齢化の影響が足かせになっているのは明らかです。昨年の就労者数は6723万人、コロナ禍前の6780万人から57万人も減ってしまっています。人手不足なのだから、働く意欲のある多くの高齢者や女性が雇用されそうですが、企業が求める人材と働き手の能力がマッチしないという問題もあるようです。
 そういった中、政府は外国人受入れに活路を見出すべく新たな仕組みを整えようとしています。その一つが高いスキルを持つ研究者、技術者、経営・管理者、医者や弁護士等の専門職対策。彼らが日本で就職活動する期間を90日から2年に延長するとともに、一緒に暮らす配偶者にはフルタイムで働ける職種を増やし、家事使用人も2人まで帯同できるようにして国内で生活する利便性を高めること。
 留学生に対しても日本語学校で就学→大学等へ進学→国内就職という流れを充実させる施策。その内容は日本語学校教師に国家資格取得を義務付けて教育スキルを担保することにより、外国人学生の日本語能力を高め、就職後の日本人と遜色なく働ける下地を作ること。
 さらに、技能実習・特定技能の統廃合を見据えた制度見直し。最長5年という期限があるのでは受け入れる企業側も人材育成面で気合が入りにくく、また外国人本人にとっても将来を見通せず中途半端に終わってしまうため、お互いが長期雇用を見据えた将来設計を立てやすくすること。とにかく、外国人に日本を選んでもらい、安心して長期滞在しやすくしようという意図でしょう。
 ただし、外国人が活躍する場を日本に求め、より良い生活を提供するには賃金待遇面のインセンティブが不可欠です。欧米諸国およびアジア各国は、確実な経済成長を背景にGDPや賃金水準を高めてきました。それに比べて日本は30年以上も賃金水準が停滞したままです。これから賃上げを実現させていくには他国に負けない経済成長がなければなりません。
 経済成長のための外国人就労を全力で支援する決意を新たにしております。

日本で賃上げが進まない要因:労働者が賃上げを要求→経営者が賃上げを拒否→労働者は転職しづらい環境のなか、仕方なく妥結→賃上げが進まない
海外で賃上げが進む要因:労働者が賃上げを要求→経営者が賃上げを拒否→労働者は転職を検討→経営者は要求を受け入れざるを得ない→賃上げ成立

出生急減【少子化は本当にヤバい】2023年3月

今月も人口減少、就労者不足となる将来を話題にしなければなりません。
 2月28日、厚生労働省は「昨年の出生数が80万人割れとなり7年連続で過去最少を更新した。」と発表した。出生から死亡を引いた自然減も78万人超と過去最大となり、今までの予測より10年以上も早まるスピードで少子化と人口減少が進んでいる。結婚する若者が減り、子供を持たない夫婦が増えているのが大きな原因となっています。
 一方、欧米の多くの国々ではコロナ禍にもかかわらず出生数が回復しているらしい。男性の育児参加が当たり前の環境にあることに加え、育児休業中の賃金保障も手厚く子供を多く持つ家庭へ特別の税制優遇を施すなど若者に子供を持つということに対して良い刺激を与えているようです。
 日本でも欧米に倣えば良いのではと思われそうですが単純ではなさそうです。1980年代以降少子化が問題視され、保育費・医療費の無償化、出産一時金、育休制度の拡充、男性の育児参加推進など、それなりの対策を講ずるも奏功せず少子化に歯止めがかかっていません。
 若者はなぜ結婚を諦めるのか、なぜ子供を持とうとしない夫婦が増えているのか。その真の原因を探り出し、そして今の欧米でうまくいっている理由は何か、出生率が安定していた過去との違いを分析して、今の実情に即した効果的な施策に変えていくことが重要となるでしょう。政府として最優先の緊急課題と位置づけ「次元の異なる少子化対策」を真剣に議論していますが、今後の動きに注目したいと思います。
 ところで、今の結婚適齢期の若者は1990年代生まれが中心、ちょうどバブルがはじけて終身雇用から非正規社員が増えていった時期です。非正規社員は雇用が安定せず給与水準も低い状況にあり、それから30年経った今でも非正規社員数は全体の4割を占め、正規社員の賃金は4割ほどと低迷しています。
 子供を持たない夫婦の8割近くが「子育てにはお金がかかりすぎる」と感じていますので、少なくとも非正規社員を中心に給与水準を上げれば有効な少子化対策になる可能性が高いと思われます。
 コロナ禍もそろそろ終息を迎えます。外国人観光客も感染拡大前の6割まで回復してきました。そして中国からの入国制限も3月1日から緩和されます。宿泊業、飲食業などの観光需要も活況となることでしょう。ただし、残念ながら旅館やホテルの人手不足は深刻の様子、今後の需要に追い付かずせっかくの成長のチャンスを逃してしまうかもしれません。
 少子高齢化の問題は他人事ではありません。企業は優秀な人材を確保しつつ成長していかなければなりません。経営者は人材確保に苦労するであろう将来を見据え、中長期的戦略を立案実践することこそ最重要課題であるということを肝に銘じるべきです。

外国人就労に追い風 2023年4月

 コロナ禍がやっと明けました。在留外国人(観光などの短期滞在者を除く)が戻ってきました。昨年末時点ですがコロナ禍前を超えて307万人となりました。中国の水際対策も緩和され、今後どこまで増えていくのか注目したい。
 特に留学生や技能実習生が日本に留まって長期間在留する割合が多くなっています。日本の景気回復に伴い人手不足が深刻化し、①IT関連や訪日客相手の販売業務、海外営業などを行う企業を中心に留学生を積極的に採用する動きが活発になり、②日本と母国との賃金格差が縮まってきたため技能実習生が日本で短期間働くだけでは稼ぎが増えず、技能実習から特定技能に切り替えて長く働く必要性が高まったといった背景があるようです。
 そんな中、今年の春闘において多くの企業が物価高を補う大幅な賃上げを行うといううれしいニュース。人員確保のためには賃金を上げざるを得なくなってきたので、外国人の賃上げにも波及するのではと期待したい。
 ただ、日本で長く働きたいと願う外国人の暮らしを支える支援体制が十分に整備されていないという問題があります。例えば日本語教育体制がボランティアに頼るレベルに留まっているため外国人の日本語レベルが上がって来ない、外国人の生活を支援する窓口はあるものの通訳が十分に配置できていないため外国人自身が上手に利用できずにいるなどといった状況は何とか改善できませんか。
 在留外国人の日本語レベルが低いままのデメリットと日本語レベルが上がることによるメリットを考えると、メリットを享受するためにスピード感を持って積極的に動いた方が良いことは明らかです。「国や自治体が主導し受け入れ企業等の関係者を巻きこんだ政策(2018年12月策定:新たな外国人材の受入れ及び共生社会実現に向けた取り組み)をどんどん前に進めてもらいたい」、大いに期待しております。

技能実習/特定技能制度の見直し 2023年5月

 統計情報によると、昨年10月時点の国内生産年齢人口は約7420万人、うち外国人は約247万人で全体の3%強を占めているが、2010年頃から人口減少が続いており、今の経済レベルを維持するには3倍近い674万人の外国人労働者に頼ることになるという試算が出ています。
 そんな中、昨年公表された「技能実習と特定技能の制度見直しに関する有識者会議が発足、今年の春に中間報告、秋には最終報告の後に新制度を発足させる」という動きが進行しています。今の制度のままでは世界中の人材獲得競争に負け海外から労働力を呼び込めなくなるという危機感が背景にあります。
 新制度の概要が次のように示されました。①途上国の人材育成を通じた国際貢献を建前とする技能実習制度を廃止し労働力確保という実態に沿った制度に変更する、②技能実習と特定技能の職種を一体化して技能実習から特定技能、更にはその延長を見据えた外国人のキャリアアップ体制を充実させる、③在留期限と転職の制限を緩和して外国人が安心して長く働ける体制に改善するといった内容です。受入れ企業側もスキルアップを通じて長く貢献してもらった方が望ましいのではないでしょうか。
 新たな制度をうまく軌道に乗せるには、カナダの外国人受入れ事例は大いに参考になると思います。カナダは1960年代の低出生率の頃に生産年齢人口の維持に危機感を持ち、外国人材の受入れを積極的に進めてきました。そしてカナダ国民の多くが外国人材の能力を評価し経済成長やイノベーションにとって不可欠な存在であることを実感できるようになっているそうです。外国人にとって働きやすい環境にあれば差別意識を覚えることなく、家族共々安心して暮らせるWINWINの好循環を築くことができるのではないでしょうか。
 日本が人口減少・少子高齢化にあっても必ずしも外国人労働者を頼る必要はないという意見もありますが、例えば人手不足が深刻な介護業界や漁業・農業・宿泊・外食業等の分野で現場作業を担ってくれている外国人がいなくなっても女性や高齢者が代わりにその役割を十分に担うことができるか、あるいはロボット等の技術がタイムリーに発展していくことが期待できるのでしょうか。介護難民が増え、おいしい日本食が当たり前に食べられなくなるといった事態は避けなければなりません。
 いずれにしても、外国人が「日本は働きやすく住みやすい」ということを認識し、他国ではなく日本で働くことを選択してもらうこと、そして何よりも「我々日本人が外国人を必要と感じ働き手としてリスペクトして共に社会生活を支えていくという意識を持つことができるかどうか」ということがこれからの課題になってきそうです。

外国人に選ばれる環境整備 2023年6月

 先月に引き続き、技能実習制度の見直しについて考えてみたいと思います。
 技能実習制度は日本人の働き手が集まりにくい単純労働に対して外国人を安い賃金で雇うという実態の中で利用されてきました。経営者にとっては安い労働力を一定期間確実に確保できるというメリットがある一方で、技能実習生は転職が原則できず家族帯同も認められず、最長5年間しか働けないと言った制約に縛られます。
 外国人にとっては日本の技術を習得するというよりは一時的に稼ぐ目的で日本にやってくる人が大半だと思われますが、経営者の多くは外国人を「短期的コスト」として扱ってきたのではないでしょうか。コスト的扱いとは、できるだけお金をかけずに利用することだけに注力することです。教育や研修など投資して長期的に育てていく人財(資産)とは大きく異なり、技能実習制度を見直すべき論点の一つと考えます。
 技能実習制度が始まってから5年経ちました。このようなコスト的扱いで外国人を働かせるという発想は今後も通用するかどうか疑問です。韓国、シンガポール、台湾などアジア各国も少子化が深刻化してきています。労働力獲得競争はますます激しくなるでしょう。最近は円安の影響もあって日本以外の国で働いた方が多く稼げると思う外国人も増えてきました。
 日本が外国人に選ばれる国であり続けるためには、日本での働き甲斐や暮らしやすさを良くしてその魅力を伝えていかなければなりません。転職の自由、家族帯同の自由、期限が来たら帰国するという還流型から本人の意思に応じて長期滞留型へ移行できる自由など、外国人の人権を侵すことなく働きやすく暮らしやすい環境にしていくことが重要になってきます。
 そしてもっとも重要な課題は外国人が日本語能力を高める環境を整備することです。家族滞在が実現すれば、配偶者や子供たちがいっしょに日本で暮らすことになります。言葉の壁によって彼らを孤立させてはなりません。単純労働からさらに高度な技術技能を持った人財になりたいと意欲ある外国人を埋没させてはなりません。日本社会に溶け込み成長して行くには日本語能力を必須であるということを意識付け、仕向けて行かなければなりません。
 まもなく技能実習制度は見直され新たな制度が誕生します。外国人を受け入れている企業のみならず監理団体や登録支援機関をはじめ外国人の支援に携わる者は、今後の外国人就労環境の変化を見据えて何ができるのかどんな役割を果たすべきかを自ら考え行動していく努力を続けなければならないと思います。

日本語教育の重要性 2023年7月

 先の国会において、技能実習制度を廃止し、特定技能と統合した新たな受入れ制度を創設するという方針が決定されました。技能実習制度の趣旨(新興国に技能を移転する目的で外国人に日本の企業で研修)と実態(安い賃金で採用し需給調整的に働かせる)が乖離し、外国人に対する人権侵害や労働搾取等の社会問題になっていました。これらの社会問題を解消し、特に人手不足が深刻な産業分野の労働力確保に貢献する新たな制度として期待されます。
 技能実習制度は、企業側にとっては労働力需給調整の手段、つまり好景気の時は日本人よりも低い賃金で雇い、不景気になったら真っ先に解雇するという、人件費を抑える手段の一つとして活用されていた一面があったかもしれません。一方で外国人にとっては企業の責任を担う人材に育てようという投資的扱いをされないので、今の会社で長く働きいろいろと学んで成長しようという意欲もなく、一時的に稼ぐ手段としか考えられない状況にあったのではないでしょうか。
 企業側が中長期に意識しなければならないことは、今後少子高齢化が常態化する中で労働環境がどこまで厳しくなるのか、現状維持でこのまま頑張れると腹をくくるのか、しばらくは様子を見ようと考えるのか、あるいは先手先手で外国人とうまく付き合って外国人を育て共に会社を支えて行こうと積極的に改革を進めるのか、企業責任者の決断と責任は相当に重いはずです。このままで何とかなるだろうという「ゆでガエル意識」から抜け出せず、気づいたら仕事が回せなくなって会社を閉じざるを得ないという最悪の結末になるのは避けなければなりません。
 さらに、外国人に戦力として長く働いてもらうと思うならば、会社側の意識改革だけではなく、外国人にもその覚悟がなければなりません。そのための重要なキーワードは「日本語能力の向上」であると確信しています。「日本語能力が高まる」につれて、コミュニケーションの質が深まり、仲間から信頼されるようになり、責任ある仕事を任せられるようになる、その結果として賃金が上がる、居場所が確立されさらに上を目指して頑張ろうという積極姿勢が生まれ、外国人にとっても企業側にとっても前向きで良い流れになる。
 「日本語能力」がなぜ大切なのかを意識して日々努力するのは難しいかもしれませんが、その壁を乗り越えた先の明るい未来を信じてお互いに頑張るしかありません。一時的に稼ぐために働くという意識がある限りは「日本語能力の上達」には興味が湧いてきません。
 会社側には「日本語がうまくなったら良いことがいっぱい待っている」という将来の明るい展望を示し、その気にさせるという仕事が求めれますし、外国人を支援する監理団体、登録支援機関、行政書士等の関係者にもその責任の一端を担わなければなりません。

介護分野も人手不足が深刻 2023年8月

 介護サービス需要は今後も増え続ける見通し。2023年時点で要支援・要介護者は657万人(65歳以上高齢者全体の18%)、17年後の2040年にピークを迎え957万人(同25%)と1.5倍まで増えると言われています。
 2021年厚労省の調査結果によると、介護施設数は1.4万件、入所定員は101万人、利用率は9割、介護に携わる職員数は通所を除く施設に42万人、通所施設と訪問介護に74万人ですが、介護現場は人手不足が深刻で「特に訪問介護職員数が足りない」と答えた事業所が80%超にものぼり、2040年には介護人人材が69万人も不足する事態が想定されています。
 そもそも介護サービスとは何か。主に65歳以上の体が不自由な高齢者を対象に、介護職員が自宅に訪問してもらい、又は介護老人福祉施設(特養老人ホーム)/介護老人保健施設/介護医療院などの施設に入所し、あるいは通所施設に通って生活支援を受けるというものです。
 このような介護サービス分野においても外国人が活躍する場として期待されています。ただ、その役割を担う外国人には、①介護、②EPA介護福祉士候補者、③特定技能1号、④技能実習生の4種類の在留資格が用意されてはいるものの、現状は各々①6千人、②3千人、③20千人、④15千人と合計5万人にも満たない状況にあり、2019年に始まった特定技能1号も5万人超の受入れ計画に対し3割弱に留まっています。外国人を雇用している事業所は全体の6%ほどしかなく今後予定している事業所を含めても12%程度と低調です。
 外国人の受入れが思うように進まないのはなぜでしょうか。
 外国人受入れに対し依然として消極的な事業者が多いという調査結果もあります。「利用者との意思疎通に不安がある、日本人職員とコミュニケーションがとりにくい、生活習慣の違いに不安がある、職場のルールを理解できるか不安、できる仕事に限りがある」というのが主な理由のようです。
 日本の少子化の流れは止まりません。日本人就労者のみに頼るのはもはや限界、「戦力が確保できて助かる、業務が軽減できる、職場に活気が出る」といった意識で外国人採用にチャレンジしていかざるを得ないと思いますがいかがでしょうか。
 「特に訪問介護職員数が足りない」という現状を踏まえて、厚労省では訪問介護現場でも外国人が働けるよう就労規制の緩和を検討しています。現行の制度では、利用者と介護職員との1対1意思疎通の問題や人権侵害の懸念を理由に特定技能1号と技能実習生を働かせることはできませんが、一定の条件を設けて就労を可能にするようです。この場合は「外国人の日本語能力の向上」が基本的な課題となるでしょう。外国人に言葉を理解し日本の習慣に慣れてもらうことがサービスを受ける利用者に受け入れてもらうために必要となります。
 中国をはじめアジア各国も高齢化社会が進行しており、介護人材の獲得競争がすでに始まっています。外国人が日本で安心して働き生活するために必要な支援環境を整える努力を惜しんではなりません。

日本は外国人に選ばれる国になれるか 9月

 日本の就労人口が減少傾向にある中、人手不足を外国人労働力で補う動きが活発になってきています。
 来年度になると技能実習と特定技能制度を見直し「単純労働者は受け入れない」という今までの受入制限を取り払い、より多様な外国人労働力を受け入れる方向へ政策転換することになります。今後日本は多様な外国人がオープンで働きやすい国として選ばれる国になれるのか、今後の課題は何なのかについて見てみましょう。
 「日本にやってくる留学生」の動向から見えてくるものがありそうです。卒業後も日本に残って就職を希望する学生はどの程度いるのか。令和元年の調査だが、(独)日本学生支援機構がまとめた結果によると、留学生数は年々増加傾向にあって日本で就職を希望する割合は65%ほどですが、日本で就職する割合は35%に留まっているとのことです。
 わざわざ日本に学びに来て日本語や日本の環境に慣れてきた留学生が何故日本に留まろうとしないのでしょうか。留学生のアンケート結果から「外国人留学生向けの求人が少ない」、「日本で就職活動をする仕組みが分からない」、「日本語による能力試験や適正試験が難しい」などが主な理由となっています。
 また企業側が外国人採用に積極的になれないでいる。その理由として外国人は「日本語能力が不十分」、「企業内で働くルールの理解が不十分」という企業側の先入観が影響しています。
 今や企業側が外国人に対する意識を変える時期にきているのは間違いありません。日本人同様に長期就労を前提に昇給、昇進や能力開発優秀な人材は幹部候補として育てるといった企業環境を整えた企業でなければ外国人には魅力的に映りません。多様な人材を受入れオープンな企業風土の中で仕事をし、グローバルな視点で新たな製品やサービスを創造していくことにチャレンジする企業こそ、発展・成長していけるのではないでしょうか。
 明治維新当時を思い起こせば、欧米に追い付け追い越せと海外に足を運び先進技術を上手に取り入れることで発展してきました。「歴史に学べ」、海外人材との交流を深めて開放的な社会にしようという意識は今を生きる日本人に引き継がれているはずである。
 ガンバロウ日本!!

介護人材獲得競争 2023年10月

 日本は世界で最も高い高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)です。既に65歳以上が4人に1人の割合に到達し2040年頃には3人に1人になっていきます。
 アジア各国の様子はどうでしょうか。
 下表に示した「平成30年高齢社会白書」によると、アジア各国も同様に高齢化が進むと予測されています。韓国やタイ、シンガポールはこれから日本より早いスピードで高齢化していきます。中国も同様でそのスピードだけでなく高齢者の総数が日本の10倍以上となります。インドネシアやフィリピン等の国々も緩やかではありますが徐々に高齢化社会に移行していきます。日本と同様にアジア各国も「介護人材不足」が深刻化し、その貴重な人材をいかに確保していけるかが大きな課題になる。日本では2022年度介護職の有効求人倍率は3.79倍(訪問介護は15.53倍)で全職種平均の1.19倍を大きく上回っています。自国内のみならず海外からも働き手を奪い合う時代になっていくことが予測されます。

 国別2020年
総人口
(百万人)
高齢化率
2020年

2030年

2050年
高齢化の傾向
日本   12628.8%31.2%37.7%緩やか高止まり
韓国    5115.8%24.7%38.1%急拡大
シンガポール   613.4%22.5%33.3%急拡大
中国  1,43412.0%16.9%26.1%急拡大+総数
タイ    7013.0%19.6%29.6%急拡大
インドネシア  271 6.3% 9.2%15.9%緩やかな上昇
フィリピン  108 5.5% 7.6%11.8%緩やかな上昇
インド  1,367 6.6% 8.6%13.8%緩やかな上昇

厚生労働省は、海外から介護留学生を獲得しやすくするよう新たな施策を検討しています。
日本語学校や介護福祉士養成施設を対象に外国人留学生に奨学金を支給する場合の補助金を現行の3分の1から2分の1に拡充する計画です。学費や居住費、入学・就職の準備金といった費用が軽減されるので受入れる施設や留学生にとってメリットは大きい。
ただ最近、奨学金をもらって専門学校で介護を学んでいた外国人留学生が、卒業後は一定期間系列施設で働くという誓約を拒否したため退学処分になったという事件が話題になりました。退学になると卒業資格がないため介護福祉士の資格を取得できなくなるためその学生は訴訟を起こしました。
 学生の主張は、「系列施設で働くという誓約内容は希望の確認にすぎず退学処分は学校側の裁量を逸脱している。」一方の学校側は、「誓約内容を違えるということは自主退学の意思表示だ。」としていました。判決は、「学生が卒業後に系列施設に勤務する義務があったとは言えない。自主退学する理由もない」として退学処分は違法としました。
 誓約内容の詳細は定かではないが、過剰なペナルティーを定めて学生の職業選択の自由を制限していなかったか、卒業後に一定期間系列施設に勤務するという誓約を違えていきなり退学処分とするのは「やり過ぎ」ではなかろうか。進路変更時は奨学金を返済するという緩やかな解決方法もあるのではないか。
 我々行政書士は、外国人と受入側との懸け橋としてトラブルを未然に防ぐ重要な役割があります。肝に銘じて日々精進していきたい。

いよいよ技能実習新制度へ 11月

 先月末、技能実習制度を見直す新たな素案が出されました。
 見直す趣旨は、新興国への技術移転で国際貢献に寄与するという名目から外国人労働力を受入れて人手不足を補うという目的への政策変更です。そして国際社会から非難を浴びていた人権侵害問題に歯止めをかけ失踪者を無くすことを目指します。
 新しい制度の特徴は以下の5項目に整理できます。
 ①技能実習生の転職の自由度が高まります。今まで転職は原則認められていませんでしたが、就労1年を過ぎれば可能になります。日本の労働基準法に合わせた変更です。
 ②技能実習生に日本語能力の要件を追加します。就労1年を過ぎて転職する場合は、日本語能力N5以上が求められます。特定技能1号に移行する場合も従来通り日本語能力N4以上が必要ですし、特定技能2号に至る際は学科試験で日本語を読む力が日本人同等レベルを備えていなければなりません。
 ③技能実習生が抱える多額の借金を受入企業が負担する仕組みを作ります。彼らが失踪する主な要因が多額の借金を抱えたまま来日するケースですので、借金の不安を軽減する仕組みを取り入れる計画です。
 ④技能実習生を支援する監理団体を厳しく監理します。賃金不払いや過重労働などをさせていた受入れ企業を指導せず、虚偽の報告をする等の悪質な行為に対して外部監査を強化します。
 ⑤技能実習生が働ける業種を特定技能分野と一致させます。技能実習から特定技能に移行する際に、例えば繊維・衣類関係職種に関連する特定技能分野がなく移行できない問題がありました。また、一方で対象分野から外れていたコンビニ業界やタクシー業界が加わるかもしれません。
 このような新制度に変更することにより、単純労働を担う技能実習生がキャリアアップしながら長期間日本で就労できる制度を確立することになりますが、外国人当事者にとってそのキャリアアップは簡単ではありません。転職や資格変更の段階でのより高いレベルの日本語能力と技能が要求されます。特に特定技能2号へ移行して期間制限なく働こうとする場合、日本人でも難しい試験が課されます。例えば、製造業分野においては、3年間の現場経験に加えて「ビジネスキャリア検定3級試験」に合格することが要件となります。日本人と同じ試験問題と同じですので高い日本語力を身に付けなければなりません。
 外国人自身がそれなりの覚悟をもって努力できる人材しか生き残れないということでしょう。受け入れ企業だけでなく監理団体や登録支援機関ほか外国人支援に関わる日本人は、外国人への意識付けとステップアップに向け支援する役割があることを改めて認識しなければなりません。

外国人が選ぶ・捨てる企業 12月

 「日本は人手不足が深刻化している」と誰もが実感できるようになりました。特に農業、漁業、建設業、介護など、3K(きつい、汚い、危険)業務を担う人材を外国人に頼らざるを得ない時代に突入しています。今後どのようにして人材を確保していくか、「外国人を低賃金で雇う」という今までの発想では来てくれなくなっています。
 三菱系コンサルティング調査によると、賃金面で既に韓国に負けてしまっているし、韓国、台湾などは技能実習生の家族帯同も認めています。日本は治安が良くて安全とは言っても外国人が日本を選んでくれるかどうか。日本の企業は、外国人を選ぶのではなく選ばれる側に立たされる状況に変わりつつあることを認識しなければなりません。
 では、外国人はどのような企業を選ぶのでしょうか。報酬を十分出せば大丈夫でしょうか。職場では日本語しか受け入れない、年功序列・縦社会などの日本独特の企業風土が残っているなど、多様化、国際化に消極的な企業はどうでしょうか。
 技能実習生に対する賃金不払い、パワハラ、セクハラなどが話題になります。それでも我慢して働かざるを得ない彼らは、新制度が始まると転職の自由が与えられますので、外国人を受入れている企業は一定期間彼らを確保(拘束)することが難しくなります。そもそもパワハラ、セクハラが起きるのはなぜでしょうか。おそらく外国人を同じ仲間として受け入れられない、言葉が通じないし稼ぎに来ているだけと彼らを見下しているかもしれません。そしてやりたくない仕事を無理やり外国人に押し付け、出来なければパワハラ、セクハラへとエスカレートしていくのではないでしょうか。
 逆に、彼らを仲間として受け入れる姿勢で接すれば、言葉の障壁はさほど問題にはならないと思います。実演を交えて丁寧に教えれば見様見真似でも必死に覚えようとするでしょうし、分らなければ片言でも聞いてきます。彼らに期待し仲間として受け入れる姿勢があれば必ず応えてくれるはずです。
 そして、外国人を受け入れる企業風土に変えていくのは経営者です。業績を伸ばすことが経営者の最重要責務ですから、せっかく来てくれた外国人を大切にして上手に育て活用することで業績を上げ、賃金を上げ、彼らのモチベーションと能力・定着率を高めてさらに業績を伸ばしていくといった好循環経営を目指してはいかがでしょうか。
 「従業員が足りないので現状のまま続ける」ではなく、「従業員一丸となって変化にチャレンジしてもっと稼ぐ」そんな前向きな行動が起こせるかどうか、みんなで頑張りましょう。

2024年の注目点は? 2024年1月

 元旦から地震災害・航空機事故が相次ぐ年開けとなりました。地震災害で被災された方々には一刻も早く平常の生活が戻りますよう心よりお祈り申し上げます。
 コロナ禍が収まった昨今、インバウンド需要・外国人就労ともに活況が戻り外国人を取り巻く環境が好転しています。
 今年の注目点の一つは、「技能実習制度及び特定技能制度が刷新される」ことです。有識者会議による最終報告がまとまり今通常国会で法制化される予定です。
 その最終報告の骨子は、「日本が外国人に選ばれる国になるために、外国人の人権を守り、外国人が活躍できるキャリアアップ仕組みを構築し外国人との共生社会を実現すること」。主な具体的内容は、①技能実習制度を人材確保と人材育成を目的として名称変更(育成就労(仮称))とする。②在留期間は原則3年、就労可能な産業分野を特定技能制度と統一して育成就労から特定技能1号2号へステップアップする仕組みとし、ステップごとの評価試験を経てキャリアアップへと導く。③転職の自由度を高める。育成就労段階で日本語能力試験(N5相当)に合格すれば3年を待たずに転職が可能となる。また、3年を待たずにやむを得ず帰国することになっても別分野で新たに3年間の育成就労に戻れる。④監理団体については受入機関数等に応じた職員配置、外部者の監視強化で中立性を担保する等が求められ、新たに許可を取り直すことになる。受入機関の監理体制・失踪状況に加え、転職支援・試験合格支援実績を優良認定の指標として各種申請書類の簡素化・届出頻度軽減等のインセンティブを設ける。
 キャリアアップと長期就労を実現するには「日本語能力向上が必須要件」、このことが今回の制度改正で浮彫になりました。育成就労の1年目からN5相当、3年後にはN4相当の日本語能力が必須要件となります。その後特定技能1号から2号に移行する場合は、N3相当以上の実力で学科試験問題を理解しクリアーしなければなりません。
 監理団体および受入機関は育成就労1年目から日本語教育に注力し、彼らを長期雇用することで業績向上を支える貴重な人材に育てる覚悟が求められます。
 私も行政書士の立場で支援の幅を広げてしっかりと伴走していきたいと思います。

外国人長期就労の要件 2024年2月

 人材不足を外国人で補うのが当たり前になってきました。せっかく採用した外国人にできるだけ長く働いてもらいたいと望む経営者の方も多いのではないでしょうか。
 あるべき姿としては、「同じ仲間として受入れ、成長を促し、実績を評価して処遇に反映し、将来のキャリア形成を後押しして働きがいを高めてもらう」という日本人を雇うのと同じやり方で接することが重要ですが、今の入管行政に厳しい制約があるのはご存じの通りです。
 いわゆるホワイトカラー人材であれば積極的に長期就労を認め、本人が希望すれば更新が容易にできるのに対して、単純労働人材の方は限られた在留期限しか認めず、期限が来たら帰国させられてしまいます。技能実習や特定技能1号は最長5年、しかも家族といっしょに暮らすこともできないので日本を生活基盤に考えるのが難しいことも事実でしょう。
 もっと長く働きたい場合は他の資格に変更せざるを得ませんが、例えば長期就労が可能な特定技能2号に移るとなると高レベルの技能試験にパスできるほどの日本語能力が要求されるなど相当ハードルが高くなります。そのため、現在技能実習が約35万人、特定技能1号が約18万人いる中で2号に移れた人は30人弱に留まっている実態を見ると、外国人本人の相当の努力と覚悟が求められるということになります。
 外国人に頼る企業にとって、外国人に相当の努力と覚悟を促すためにはどうすれば良いか。以下いくつかの参考事例をご紹介します。
 居酒屋経営のA社:特定技能1号試験に合格したベトナム留学生を社員として採用、社内教育部門が現場運営や日本語能力試験対策を支援し試験合格者には支援金を出すなど、外国人材の成長を支える仕組みをとっている。店舗業務に携わりながら長期就労を見据えてマネージャー業務を学び、家族帯同が可能な特定技能2号資格取得を目指している。
 惣菜製造業のB社:技能実習生や特定技能1号の外国人従業員が全社員の3分の1を占めている。食品衛生管理や作業手順等に関する評価項目を細かく設定し、成果に応じて給与を引き上げている。日本語能力試験に合格したら「お祝い金」を支給してインセンティブを高めている。
 産業機械製造業C社:機器に関連するIT技術者の人材不足に悩んでいる中、インドの高度人材を積極的に採用し高い技術力が会社を救う貴重な存在となっている。外国人を仲間として受入れ意思疎通も向上、本人も「日本語が理解できるようになり仕事も楽しくなった」とWINWIN関係が出来上がっている。
 外国人の長期就労を支援する上で、我々行政書士の出番もこれから増えていきそうです。ともに頑張りましょう。